グローバル社会と言われているものの、真に国際理解に至っていない日本の現状。特にありがちな困った言動を聞いて見ました。
【１】「外国人？」
「自分としては、日本人的な顔をしていると思っているんですが……。小学校１年生のときに『ガイジン？』って聞かれることが多かったですよね。それで、『ああ、自分って日本人とは顔が違うんだ』ということに気がつきました」（17歳女性・アメリカハーフ）
「まあ、大人になっても『ハーフなの？』って聞かれることが多いんですけれどね。小学校だと『ハーフ』っていう概念を獲得できていないから、『なんか違うなー』っていうことで、『外国人なの？』とか『外国人でしょ』って言われたりしていましたね」（23歳女性・イギリスハーフ）
「じゃれあってですけれど、『なんだこのフィリピン人』って言われて、『いや、フィリピン人じゃないんだけど』と思うことが多かったです」（21歳男性・フィリピンハーフ）
「名前が特殊なので、『外国人なの？』とはよく聞かれましたね。人によっては、ハーフっていうのがよくわかっていなくて困ったりもしましたね」（24歳女性・中国ハーフ）
「日本語を話したら物珍しそうにされた経験があります」（18歳男性・フィリピンハーフ）
【２】「国へ帰れ！」
「考えが幼いからでしょうね。私は日本に住んでいるし、一応半分は日本人なのに、『海外に行くべきだ』というのはしょっちゅう言われました」（19歳女性・カナダハーフ）
「もういじめですよね。小学校から中学生くらいまでかな？『国に帰れ』と言われて、すごくショックを受けた記憶があります」（24歳男性・アメリカハーフ）
「多分、特に深い意味はなかったと思うんですけれどね。私はカナダハーフなので、友達とかに『カナダにいつ帰るの？』と言われることが結構ありました。私はずっと日本で生活してきたので、『え……。いつかカナダに行かなきゃいけないの？』とちょっと不安になったりしていましたね」（22歳女性・ロシアハーフ）
【３】「臭い！」
「日本って体臭が薄いですよね。だから、体臭が原因でいじめられることもありました。僕も努力していたけれど、どうにもならないから辛かった。これは思春期の中学生以降から特にひどいですよね」（24歳男性・アメリカハーフ）
「アルバイト先でなんですけれど、体臭が原因でクレームが入ったことがあります。それで店長に怒られて混乱してしまいましたね……」（28歳・ネパールハーフ）
「私のクラスにいた別のハーフの子なんですけれど……。『工業オイルの匂い』って言って、ペットボトルとかを投げられていました」（22歳女性・カナダハーフ）
【４】「何食べてるの！？」
「友達を家に招いたときなんですけれど、母がフィリピン人なので、フィリピンっぽいお菓子とかを振る舞うんですよね。それをだされた子達が、『え、何それ』『食べ物なの』といってきて、かなりびっくりしてしまいました」（23歳男性・フィリピンハーフ）
「お弁当でピザを持ってきたら、クラスメートにドン引きされたかも……。母がそういうのがわからなくて、平気で持たせてしまったんですよね。逆に、ハーフの知り合いは自国でおにぎりを持ち歩いたら、『なんだその黒い恐ろしいのは！』と言われたらしいですね。食べたいものを食べさせてくれって感じですよね」（20歳男性・アメリカハーフ）
【５】見世物に……
「学校の時なんですけれど、昼休みとかに友達とわちゃわちゃしているだけなのに、先輩たちが窓の外にめちゃくちゃ集まって見てきましたね。で、騒がしいなと思って窓を見ると『わぁーっ』っていう感じで逃げられてしまって……。廊下を歩いていても、手を振られることがとても多かっです。なんか本当に動物園のパンダにでもなった気分ですよね」（19歳・アメリカハーフ）
「１クラスまるまるファンクラブみたいになっちゃって……。大掃除の時に、机を届けただけで『あいつがきたぞー』っていう感じで男女問わず大騒ぎになってしまって、びっくりしましたね。いつも視線を感じるから、気をぬくことができなくて、学校に行くたび疲れ切っていました」（23歳・ロシアハーフ）
特に自分自身がハーフ・クォーターだと自覚してない小学生や思春期の時には、こう言った言動によってアイデンティティに揺らぎが生じてしまうそうです。
このような発言をされたり、意図もわからず群がられたらと想像すると、怖くなってしまいますね。小学生もしくはその前から人種に関する教育をしっかりした方が良いように感じました。
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