グローバル社会と言われているものの、真に国際理解に至っていない日本の現状。ハーフやクォーターの「困った」を募集する本企画です。
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今回話を伺ったのは、大学へ通うFさん(20歳・男性)とB(21歳・男性)さんとNさん(22歳・女性)。Fさんは日本とフィリピンのハーフで、Bさんはアメリカとフィリピンのハーフ、Nさんがドイツと日本のハーフです。
高校生・大学生になって、自分のことは自分でするようになった彼らですが、あらゆる場面で、インターネット上の文字入力で困った経験をしてしまい……
「奨学金を借り始めたのは高校生の時だったんですけれど……。申し込みの入力システムで、入る文字数が限られていて、名前が全て入らなかったんですよね。しかも、確か、カタカナ変換ができないんですよ。名前がもう、安っぽいカフェみたいになってしまって、心中複雑でした」(Fさん)
ハーフや外国人の人は、ミドルネームがあると、なかなか日本の文字入力システムでは入りきりませんよね。
ひらがなしか入らないのは仕方ないようにも思えますが……
「僕の場合、アルバイトの応募だったと思うんですけれど、漢字しか入力できないところがあって……。僕の名前には漢字がないので、とても困りましたね。相談しようにも、問い合わせるところがなかったので、仕方なく当て字で応募しました。今流行りのキラキラネームみたいになってしまったので、恥ずかしいやら、面白いやらっていう感じでしたね。相手にどう取られるかと、ちょっとヒヤヒヤもしました」(Bさん)
当て字を教えてもらいましたが、漢字で当てはめられる名前ではなかったので、本当に厨二感満載の名前になってしまっていました。
特に、アルバイトだと「真面目にやる気はあるのか!」と言われそうで怖いですね。
「私も文字入力で困ったことがあって。確か、奨学金もだったと思うんですけれど、なんかの試験で伸ばし棒が入らなくて……。試験官にわざわざ確認したのを覚えています。正式な書類なのに、正確な名前じゃなくて大丈夫なのかと不安になりましたね。それで通用しないと言われてしまったらと思うと、ヒヤヒヤしました。使う機会が今のところないので、確認はできていませんけれど」(Nさん)
伸ばし棒が入らない場面は多くあるそうです。同じく伸ばし棒が名前に入っているBさんも、強く同意していました。
こういったシステムの問題は、グローバル社会になっている今、早急に変わらなければいけない点でしょうね。現状のものでは、ハーフやクォーター、外国人の多くが困ってしまいそうです。
(神崎なつめ/ライター)
※『mixroots』では困った体験談を募集しています。情報提供してくださる方は、『Twitter』アカウント、@mixed_community のDMまでお問い合わせください。
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