【体験談】電話先で失礼な聞き間違えをされて激怒

電話で名前の聞き間違え

グローバル社会と言われているものの、真に国際理解に至っていない日本の現状。ハーフやクォーターの「困った」を募集する本企画です。

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今回話を伺ったのは、日本とイタリアのハーフであるFさん(19歳・男性)。彼の母語は日本語とイタリア語です。名前はイタリアでよくある「フィリッピーニ」ですが、よく聞き間違えをされるそうです。
彼は大学に入って接客業のアルバイトを始めますが、電話対応をすることで困った経験をして行くことに。ときには怒りを覚えたと言います……



「アルバイトを始めるまで、あまり電話をかける習慣がなかったんですよね。普段は『LINE』や『Twitter』でやり取りをしていたので…。でも、アルバイトを始めて、お客さんからの問い合わせを受けるようになって、自分の名前の不便さを感じるようになりました。毎回、何度も電話先で名前を聞き返されるんですよ。途中から、相手が怒り出すこともありました」

相手は日本人が出ることを想定していますからね。特に、日本語を流暢に話されると、日本人名が出てきたと誤解するのでしょう。
外国語の音は聞き取りにくいこともありますし、伝えるのが難しいですよね。それで怒られるのは辛いですね……

「だんだん、聞き取ってもらいやすいように話すコツをつかめるようにはなってきました。例えば、ゆっくり話したり、『カタカナで』と最初に言った上で、1音1音確認したり……。正直、時間はかかるので、他のアルバイトさんに電話に出て欲しいのが本音ですけれどね。まあ、今後事務手続きとかで電話をする機会は増えるでしょうから、慣れておくに越したことはないです」

こうした努力を重ねているFさんですが、どうしても誤解は無くならないそう……

「最後の『ニ』の音がめちゃくちゃ聞き間違えられます。フィリピン人っていう意味のある『フィリッピーナ』に似ているせいか、先入観があるみたいで、『フィリッピーナ』って言われてしまうんですよ。フィリピン人に対して、差別するわけではないですが、日本だと娼婦のイメージが強いので、あまり快いものではないです……。勝手な先入観で、きちんと名前を聞いてもらえないことには、怒りを感じます。その辺の配慮はして欲しいですね」



電話対応で理不尽に怒られ、可能なかぎり努力したFさん。しかし、彼の名前である「フィリッピーニ」に近い「フィリッピーナ」という言葉があるせいで、きちんと名前を聞いてもらえません。

親から与えられた名前を大事にするのは、どの国でも同じはず。にも関わらず、軽視されてしまう現状に怒りを覚えるのは当然のことですね。日本人にもっと意識を持ってもらいたいものです。

※『mixroots』では困った体験談を募集しています。情報提供してくださる方は、『Twitter』アカウント、@mixed_community のDMまでお問い合わせください。

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